「うどんの出汁で続く食堂」
鳴門高校近くの旧市街の古い住宅地にある一富士食堂は、おそらく食堂の主人が歳をとって手間のかかるメニューをひとつひとつ切り捨てて、しまいにうどんやそばだけになってしまった食堂である。うどんやそばだけになったということはそれが昔から続く人気メニューであるということだ。
鳴門のうどんは腰が柔らかく麺が細く出汁が甘い。讃岐うどんとも徳島のうどんともまったく違った食べ物である。最近になってこの希少さに気がついたのか「なるちゅるうどん」なるネーミングで市をあげてPRしている。この一富士食堂でわかるように、この鳴門うどんは町おこしのために最近になってわざわざ造られたどこかのB級グルメとは血統からして違うまさに鳴門独特のソウルフードである。なのでこの店では「鳴門うどん」とかの表記はない。当たり前に「うどん」としか書かれていないし、乗せるバリエーションも豊富である。
一富士でうどんを頼むと、もともと出汁入りのうどんとはまた別に追加の熱い出汁がたっぷり入ったとっくりが一杯に一瓶もれなく付いてくる。この出汁が親父さんが朝早くからつくる「いりこ出汁」。讃岐うどんとは違って、ここは麺ではなくて出汁で食べさせるうどん店である。食べ終わった後、そば湯のかわりにこの出汁をゆっくり頂くのが幸せである。軽く腹を温めていよいよこれから食堂巡礼の旅に出発である。
|
「路地裏の古い食堂である」
路地裏の古い食堂である
「テレビの下のショーケースにはバラずしがあるが、初めての人は気がつかない。」
テレビの下のショーケースにはバラずしがあるが、初めての人は気がつかない。
「うどん 300円 熱燗を注文したのではなくて追加の出汁がセットでついてくる。」
うどん 300円 熱燗を注文したのではなくて追加の出汁がセットでついてくる。
「うどんとそばだけのメニュー。素うどんと天ぷらうどんに大はあるが、山かけと玉子うどんに大はない。年寄りのお客には精力つけても使うところが無いのであろうか?(笑)」
うどんとそばだけのメニュー。素うどんと天ぷらうどんに大はあるが、山かけと玉子うどんに大はない。年寄りのお客には精力つけても使うところが無いのであろうか?(笑)
「おばちゃんはいつも座ってテレビを見ている。仕事をするのはおじちゃんの役目。」
おばちゃんはいつも座ってテレビを見ている。仕事をするのはおじちゃんの役目。
|