「観光地であって観光客の来ない食堂」
門前町である善通寺は参道とは離れた旧市街地の生活道路や裏通りに古い飲食店を残している。霊場88箇所の寺社では、車での参拝客の増加に対応し境内内や境内に直結した大型駐車場を設備するところが増えたことで、観光客相手の表参道の商店街が衰退している例が多くなっている。ここ善通寺でも参拝客相手の飲食店よりも、近隣の地元客のみを相手に細々と営業している食堂の方が残っているのである。
松村食堂もその典型である。日曜を定休日としているこれらの店は、もとより観光客への満足は考えていない。メニューも「めし」と「しる」と「中華そば」主体の一膳飯屋である。地元では中華そばの美味しい食堂としてとりあげられることが多いが、中華そばで売り出そうとの意向は無く、平日でも折角行ったのに閉まっているという場合が多々ある。近所の人なら別の食堂へいけばよい話であるので何の問題も起こらない。つまり遠くからわざわざ食べに来る人は想定していないのである。
これは2回も取材に訪問して2回とも臨時休業に遭遇してしまった私の恨み言では決してありません。(笑)
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「善通寺市内の生活道路沿いに古くからある食堂」
善通寺市内の生活道路沿いに古くからある食堂
「中華そば。めし、しる、カレー、すしのシンプルメニュー」
中華そば。めし、しる、カレー、すしのシンプルメニュー
「おかずとり場。ホワイトボードで値段を表示しているので安心。」
おかずとり場。ホワイトボードで値段を表示しているので安心。
「中華そば350円 大盛りなら一挙に700円に跳ねあがる。一品は任意の値段。」
中華そば350円 大盛りなら一挙に700円に跳ねあがる。一品は任意の値段。
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