「予約せんかったら食べれんで」
四国の中で鳴門はいわば「食のガラパゴス」である。徳島市や香川県に挟まれながら、そのどちらともまったく異なるここだけの食文化が多い。1番札所で食べた「鳴門うどん」もそのひとつであるが、総じて北四国にしては「甘いもの好き」である。
まず赤飯。香川県でも徳島市でも赤飯には黒ゴマ塩をまぶすが、鳴門だけは、それも市境いの鳴門市に入った途端に「砂糖」をまぶす。また砂糖をたっぷり入れて甘く煮た金時豆を何にでも入れる。香川県でもちらし寿司に金時豆をいれたり金時豆をごっそり入れた豆パンが昔から食べられていたが、ここではそんなもん当たり前。極めつけは金時豆だけが具のお好み焼である。
名付けて「豆焼き」は市内のお好み焼屋では当たり前の定番メニューである。2番札所の「あそこ食堂」とか、この「豆焼き」とか、なんだかわけわからんネーミングだらけの鳴門でもある。ごめん、考え過ぎでした(笑)。
鈴木お好み焼店はJR鳴門線と高徳線の分岐駅である池谷(いけのたに)駅を出たところにあるいわゆる駅前食堂である。「四国の駅と車窓の88箇所」の札所として取り上げた池谷駅は、その昔はかなり賑わった駅であるが、その名残のひとつがこのお好み焼屋であろう。
近所のソウル食堂そのままで、一見客は入れない・・・というより店内が狭すぎて先に来店時間とメニューとを指定して焼いておいてもらっていないと、すぐに列が出来てしまうのである。定休日はないがいつ休むかも知れないので、とりあえずこの写真のメニューを見て「予約」してからいくのがルールである。
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「コカコーラの看板と自販機に埋もれたお好み焼屋」
コカコーラの看板と自販機に埋もれたお好み焼屋
「席はカウンターのみのたったこれだけ。まるで新宿ゴールデン街の飲み屋である。」
席はカウンターのみのたったこれだけ。まるで新宿ゴールデン街の飲み屋である。
「「豆焼」というのは四国広しと言えども鳴門だけであろう。」
「豆焼」というのは四国広しと言えども鳴門だけであろう。
「「豆玉子焼」 430円 天ぷら(さつま揚げ)入りの「天玉焼」も見ため同じで値段も同じ。」
「豆玉子焼」 430円 天ぷら(さつま揚げ)入りの「天玉焼」も見ため同じで値段も同じ。
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